デザインと高山植物の話。
市場にはない、いい意味で登山靴下っぽくない、
laceflowerらしい山で履く靴下を作ろう。
どうしてもアウトドア用品となると、
カジュアルでスポーティなものが多くなりがち。
それは、シーンに合わせて作っていたり、
アウトドアという概念がなんの疑問もなく、
そもそもそういうものだと作り手も消費者も思っている、
私もそうだった。
でも、靴下好きとしては、
ここのラインいらないのになあとか、
ロゴはいらないから可愛い柄がないかなあとか思うようになった。
私が山に魅了された理由の1つ、高山植物。
もともと花が好きで、夏山に咲く花もとても可愛い。
花に出会いたくて、ここの山に行きたいと思うことも。
laceflowerも花をモチーフにしたデザインを多く取り入れており、
登山靴下は、高山植物を取り入れた。
山に咲く花と、街で売られている花の大きく違うところ、
誰の手にも保護されることなく、育てられることなく、
自然の力だけで生きているということ。
高山植物は、夏のわずかな間だけ芽を出し、
種子を結ぶという大きな仕事をしなくてはなりません。
見た目はとても繊細で華奢な花が多いけど、
厳しい自然の気象変化にも耐え、冬を超えて
やっとの思いで芽を出す姿は、本当に逞しく、強い。
そんな強くて逞しい高山植物と、
私の作る繊細で強い(強度がある)靴下って似てる。
大好きな高山植物と、大好きな靴下を
合わせた登山靴下のデザインが出来上がった。
pic / 2019年7月 南八ヶ岳
硫黄岳から硫黄岳山荘へ向かう途中のお花畑。
